三重県伊勢にある伊勢神宮はいわずと知れた「御伊勢参り」という言葉もある古くから日本人にとっては馴染みのある名所ですね。
伊勢神宮の参拝は毎月「朔日(ついたち)」に行うという独特?なんでしょうか、・・・それとも本来神社の参拝はそうあるべきで私の見聞不足なのでしょうか?・・・の風習があるそうです。これは「先月の1ヶ月間を無事過ごすことが出来ました。」という感謝と今月もという祈願の意味をこめた参拝なのだそうです。
今回は、食を中心に朔日の伊勢を見聞していきます。(・・・「食」中心とはうつけ者ですが)
伊勢は横須賀からですと、鉄道網を利用するか高速道路で東海道沿いを走るかになります。
江戸庶民の御伊勢参りよりははるかに便利になりましたが、車ですと神奈川から6時間、鉄道でも5時間ぐらいかかります。
今回はその昔、徒歩で御伊勢参りを実践したとかいう・・・本人なのか友人なのかがらしい(10日ぐらいかかったそうだ。)父と2人で車で行って見ることになりました。
伊勢神宮には外宮と内宮の2箇所があり特に賑わいがあるのが内宮に隣接するおかげ横丁です。
毎月1日、おかげ横丁は大変賑わいます。おかげ横丁といえば「赤福」が有名です。その赤福では毎月1日に「朔日餅」を発売します。
赤福の朔日餅とは、この「朔日」の日に伊勢参拝者への特別なお土産として用意された月替わりの限定和菓子なのです。
地元では昔から有名ですが、近年ではマスコミやネットの口コミもあり全国区で知る人ぞ知る逸品となっています。1日の早朝4時頃から何百人という人々が行列して「朔日餅」を買う様子はかなり有名ですね。時には並んでも買えないこともあるそうです。
そんな人気の朔日餅、最近は予約でも購入が可能になりました。
●事前予約は以下の通りです。
赤福本店:前月25日まで予約受付(但し数量限定、電話OK)
赤福支店(一部店舗のみ):前月20日まで店頭にて予約を受け付けています。(但し数量限定、電話不可)
※毎月「朔日餅」の予約、販売方法に関しては、変更があります。詳細は赤福公式サイトにて確認して下さい。
私は、当日販売のある本店にての購入に挑戦しました。
ここからは、そんな「朔日」の見聞を時系列で紹介します。
1日31日、17時15分赤福本店前に到着しました。天候はあいにくの雨です。
赤福に前日問い合わせたところ、お客様と近隣への配慮から行列させない様に、整理券の整理券を17時頃から配布しているということ。
店の人に訊ねると本店向かいの店の前で従業員が整理券の整理券を配っているとのこと。
名前を伝えて、整理券の整理券を受け取ります。
番号は「55番」
赤福閉店は18時ということで、ここで名物赤福を食。
整理券は、1日の3時30分にこの整理券の整理券との番号順に引き換えとなるそうで、それまで時間を潰すべくおかげ横丁を巡ろうとする。
・・・しかし、おかげ横丁はどうやら18時でほぼ全店店じまい。
唯一遅くまで営業しているのは店は「すし久」だそうな。すし久の店前には「本日の寄席」という看板があり、どうやら寄席のイベント開催中の様だった。
寄席より長居して休めるところを求めて神宮から離れることにしました。
車で10分程移動して、伊勢駅の裏手に地元の大型ショッピングセンターと隣接する温泉施設を発見。
みたすの湯なるスーパー銭湯の様です。温泉は炭酸泉や岩塩のサウナなどあり平日は500円、土日祝日は600円。大変便利です。
こちらにはレストランもあり、地元の味も食してみました。
「伊勢うどんと親子丼のセット」と「四日市名物とんてき」だそうです。
伊勢うどんは太麺ですがコシがなく柔らかいのが特徴の様です。また親子丼は甘さ控えめというより醤油のしょっぱい感じが強いですね。
トンテキは、醤油の味がとても良く効いています。
深夜0時まで営業している様ですが、さすがにそこまで長居をする根性はないです。
場内のTVで父が毎週欠かさず見ている「龍馬伝」を見終えた頃退散。
31日21時過ぎ 伊勢神宮付近の駐車場に戻って車内で仮眠をとります。
伊勢神宮近隣の駐車場はほぼ大抵の場所が無料で近くにトイレもあるので助かります。
駐車場は、内宮の参拝口となる宇治橋の前の駐車場(トイレ2箇所あり※但し1箇所は深夜閉鎖)が便利です。
もう一つは離れていますが、浦田交差点北側にある駐車場です。トイレもあり交番とサークルKが隣接しています。
仮眠をとるもとても寒いです。アウトドア仕様のアンダーを着用しているにも係わらず、足元から冷えます。しかし父は余裕で熟睡していました。さすが元海自・・・野営は得意な様で。冬はかなりの防寒対策が必要と実感しました。
寒くてあまり良く眠れず・・・
2月1日3時 赤福本店に戻ります。
店の周りには人だかりが出来始めています。
おかげ横丁の店はほとんど開いていませんが、横丁では節分朝市という市が開かれていました。
見慣れない節分の菓子が並びます。
市(マーケット)といえば、「グリュー!!」いやいや、和風に今日は「生姜湯(200円)」なるものを見つけました。体が温まります。
3時30分、赤福従業員さんから名前と番号が呼ばれて「整理券」が配られます。
いつもならば、整理券は300以上まで行くこともあるようですが、本日は事前に配布されたのは156番までだった様です。 先程の白い紙「整理券の整理券」から今度はピンク色の「整理券」に交換となりました。
「整理券の整理券」を持っていない人は、別に集められて行列する様に指示されていました。
発売開始は、4時45分です。 しばらくまだ時間があります。
整理券を受け取った人達はそれぞれ散っていきます。
朝市を見る人、毛布を持参し近くの店のベンチに座る人様々です。
4時30分頃 店舗前にて従業員さんより整理券順に並ぶよう指示され行列が始まります。
店の前には今月の餅の名前の掲げられた幕と、サンプル品が出されて店の準備も始まりました。
行列は従業員さんの話から推測するに300人ほどぐらいみたいです。
多い日は500人以上並び買えないこともあると聞きますから、今日は少ない様で。
事前予約の人達は別の場所で受け取り台が用意されていました。
4時45分発売開始です。
ざざっと勢い良く戸が開けられ開店です。手際が良いです。
55番の私もあっという間に自分の番になりました。
今月の御餅は「立春大吉餅」です。
大(10個入)1200円、小(6個入)720円、店内でお召し上がり240円
。
さて、無事「朔日餅」を手に入れて、赤福の前でこんな看板を発見。
「朔日」の早朝に合わせたお食事が取れる店舗の紹介の様です。
これは是非頂かないと・・・ということで、近くのお店すし久の「朔日粥」を食しました。
こちらのお粥も月替わりです。今月は「朝熊小菜粥」だそうです。
使命も終えてホッと一息に、お粥と優しい味付けの卵焼きで安らぎます。
卵焼きの付けあわせが生姜、普通大根おろしなんじゃ?と思いながら食してみると意外と合います。
5時30分頃、伊勢神宮参拝を開始します(笑)
まずは車で5分ほど離れたところにある外宮へ。
こんな時間にと思ったのですが、地元の方が既に参拝でちらほらと見えられています。
参道は灯篭の灯りのみ、真っ暗です。最近神社を訪れると「スピリッチュアルな」などと言いますが、真っ暗な参道でそれどころではありません。
暗闇を歩いていると、後方から何やらザッザという音と2列に並んだ集団が近づいてきました。長いコートの軍服姿の集団です。何かと思ったらどうやら自衛隊の幹部らしいです。私が犬だったら威嚇してワンワン吠えてますね。横溝正史の小説か226事件でも起こす気なのかと思った。
遠くに灯りが見えるのは神楽殿です。この先に本宮があります。本宮は撮影禁止です。
外宮を参拝したら、内宮に向かいます。
外宮より内宮の方が参拝客も多いです。観光バスのツアー客もいました。
6時頃、内宮に到着。
外しづつ空が明けていきますが、深い森が広がる参道は薄暗いです。やっぱりスピリッチュアルどころではありません。
ただ、巨木の杉などが生い茂り、木々の生命を強く感じる気がします。
本宮と、元寇の時神風を起こしたとされる風神の祭られる宮を参拝しました。
「中国の年50回以上の領海侵犯と中国の光化学スモッグに神風を。」とお願いする。
参道帰り道を歩いていると、鶏達の集団に遭遇。
1羽の鶏を撮影しようとしたら嫌がられてしまう。しかし、その時近づいてきたもう一羽がカメラの前にやって来て「さあ撮りなさい」って感じで立ち止まって待ってくれた。このポーズ、さすが観光客なれしている。
6時30分頃、内宮の参拝を終えておかげ横丁をぶらっと散歩し、帰路につきます。
大雪の降る中、高速を乗り継いで無事帰宅しました。
さて、立春大吉餅を頂いて見ましょう。
きな粉と大豆の餅と、黒豆の大福の2種類の御餅です。
包装紙は千代紙に赤福オリジナルの2月の絵柄がデザインされています。とことんこだわりですね。
味は、赤福のいつもの餡と同じで、さっぱりとしています。餅が赤福に比べて固さがありしっかりとしているので食べ応えがあるも、優しい甘さと中に入った豆が良いアクセントになっています。とても美味しかったです。
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